転職を考えたら、まず「自分を知ること」から
まずは、転職の活動は、「自分を知る」ことから始まります。
初めての転職で最初にやっておくべきことについて、転職アドバイザー(キャリアアドバイザー)を対象にアンケートを実施しました
キャリアアドバイザーのアンケート詳細
アンケート概要:キャリアアドバイザーにアンケートを実施/有効回答人数:129名
Q. 初めての転職で最初にやっておくべきことはなんですか?
1位 自分は何がしたいかを明確にする 75.2%
2位 自分の市場価値を明確にする 62.8%
3位 転職活動の流れを知る 46.5%
3位 自分が何に向いているかを明確にする 46.5%
5位 応募書類を作成する 38.8%
※複数回答
上位5位の内の3項目が「自分を知ること」に関する項目になっています。
特に初めての転職の場合は、「自分を知ること」が重要なようです。さらに、「自分を知ること」が転職活動にどのように影響するかをキャリアアドバイザーに聞いてみたところ、
83.7%のキャリアアドバイザーが、「自分を知ることができていないと特に面接時によくない影響が出る」と回答しました。
この結果が意図していることは、自分を知らなければ、「履歴書の内容」・「面接の会話」の中で自分の考えが整理できていないことで「矛盾」を作ってしまいます。面接官は矛盾を見逃さないことに注意です。
ちなみにですが、「自分を知る」という行為は、筆者のようにアラフォーで転職が5回こなしていても、簡単なようで非常に難しかったりします。そのため、何度も何日も考えますし、必要であれば、周りの意見を聞いて、「自分を知る」ことを試みます。
「自分は大丈夫」と思う方もいるかもしれませんが、いざ本番となる「本当に行きたい企業」の前では恐怖心を感じてしまうことがあるでしょう。
何も準備をせずに面接に臨んだ場合、「逃がした魚は小さくは思えないでしょう」
若手と経験者の違いとは?
若手のビジネスパーソンでは「何をしたいか」という質問を転職活動中に受けますが、ある程度の社会人経験者は「何に向いているか」という得意な分野の質問を面接でよく聞かれます。
年齢や経験を重ねた場合、「キャリアに応じて自分の市場価値を理解すること」が重要です。キャリアが長ければ、長いほどにです。なぜならば、年齢的に任せられる仕事は、「若手の仕事」、「中堅の仕事」、「組織の中核としての責任」が発生しているから視点も変わっているからです。
「何がしたいか」が明確でないと、次の職場で壁にぶつかった時にまた転職を考えてしまうため、企業側も離職は痛手ですので、「何がしたいか」を明確に確認してきます。
そのため、どんなキャリアでも、自分が頑張る理由を明確にする必要があります。「自己分析」や「内省」が不足すると、職務経歴書の自己PRや志望動機がうまく書けなかったり、面接でもうまく受け答えができないことも要注意です。
事例:
・転職先を探すにあたり、業界・業種選びができない
・職務経歴書・履歴書場合がかけない
・面接の受け答えの内容が薄い、矛盾ができる
・入社後、長くないうちに離職する
「何がしたいか」が不明確で生じること
「何がしたいか」が明確に「頭の中で整理されていない」場合、以下のことが考えられます。
1.企業選びの軸が定まりにくくなる
2.入社後のギャップが発生しやすい
3.面接でアピールすべき点が分からなくなる
特に書類上、面接で企業を選んだ理由や、入社後にやりたいことの説明が難しくなります。
やりたいことが分かっていないと、うまく面接を通過し、内定をもらった後でも、「これで本当に良いのか?」と漠然とした不安に襲われる方が多いです。
「汝自身を知れ。」古代ギリシャの神殿に刻まれていた言葉です。ソクラテスはこれを自らの行動指針とし、自分が無知であるという自覚を持って正しく行動をせよ、と自分に言い聞かせていました。
これは転職活動にも当てはまります。
自分が何をしたいのか。
自分は何に向いているのか。
自分の市場価値は何か。
自分を知ることができれば、転職の先に開ける新たなキャリアも見えてくるはずです。